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8月 29

今年入社してくれた社員に指摘されて気づいたのですが、本日Eye-Fi Japanが4周年を迎えました。

元はといえば2008年初頭、@nobiさんのこのブログがきっかけでEye-Fiの事を知って、@yukio_andohさんからの紹介で@nobiさんとランチして「どうしてもEye-Fiを日本に持って来たい」と相談して、当時Eye-Fi社のアドバイザーをしていた@hokayanさんを紹介してもらったら、「サンフランシスコくるんだったら、魚もってくることね。鮮魚ね。鮮魚。」といういきなりの試練を課されて、気がついたら涙目で鯛の入った発泡スチロール箱を持ってサンフランシスコ空港に到着していたことを、昨日の事のように思い出します。

で、Eye-Fiってどんなオフィスだろうとドキドキして訪ねたら、看板なんかなくてA3の紙にインクジェットで印刷したEye-Fiのロゴがドアに貼ってあるだけ。入ったら創業者と社員みんなで汗かきながらIKEAで買った机を作ってて、本当に「ガレージで起業したのがそのまま会社になった」みたいな雰囲気の会社でした。

初のミーティングで「日本の会社はもう30社くらい来てるぜ。でも俺たちの日本進出プランはまだ白紙だぜ。」と自信満々に言われたのにもめげず、日本で売りたい!っていう熱い想いをプレゼンしたのを覚えています。前日@hokayan宅で手取り足取り、ビジネスプレゼンの講義をしてもらいました。そういえば、そのプレゼンの中で「日本は携帯先進国だ。デジカメから携帯にワイヤレスで飛ばせるようにしたら、絶対売れる」という提案をしました。今考えるとダイレクトモードの成功をその時から意識してたのかもしれません。

帰国してしばらくして、電話で「アイファイジャパンをお願いする」と言われました。なんだかよくわからない展開でしたが、かくして私はManaging Director JapanというタイトルでEye-Fi社で働くことになりました。

2008年8月29日(4年前の今日)個人で「アイファイジャパン株式会社」を資本金10万円で設立して本社にMAさせるという荒技で外資系ベンチャーの日本支社を即席で立ち上げました。

国内販売の見通しもたってないのに、mixi・ペパボ・はてなと連携の話を決めてしまって、2008年12月3日にEye-Fi日本進出の記者発表をしました。(実はその時点では国内電波法の認証が取れてなかったので、デモもできずサンプルも渡せないという異例の記者発表となりました。)

なんとか認証が取得できていざ出荷という時に、日本向けの在庫の中に不良ロットが混じっているという報告が本社から入りました。急遽、数日前に入社した@mari_ydちゃんを埼玉の奥地の倉庫まで連れて行き、近くのビジネスホテルで朝まで検品作業をしました。数千個の在庫の中から12枚の不良品を見つけて、無事に予約分を年内出荷する事ができました。ビジネスホテルで@mari_ydちゃんが「こんな仕事、お父さんに言えない」とつぶやいた時はちょっと心が痛みましたが。

そんなバタバタな始まりで、その後もバタバタ続きでしたが、日本の名だたるカメラメーカーである、ニコン・サンヨー・カシオ・キャノン・JVC・ソニー・ペンタックス・リコー・オリンパス・パナソニックから「Eye-Fi Connected」のカメラを発売してもらうに至りました。どのメーカーと話している時も、日本はカメラにかける情熱と誇りは世界一だということを改めて感じることができました。

スマホという言葉が目立ち始めた頃から、国内キャリアさんとの提携を進めました。イーモバイルさんとの共同キャンペーンに始まり、ソフトバンクセレクションでの発売、KDDI端末へのプリインストールとau cloudとの連携、そしてDocomoからの大型出資と、1年足らずで全キャリアとのビジネスを平行して進めました。どのキャリアと話している時も、徹底した顧客志向を感じました。日本市場でやっていくにはここまでするのかと、正直衝撃でした。

この4年間、ネット企業・メーカー・キャリアとの交渉・契約をほぼ全て自分が前面に立って行ってきました。世の中見渡しても、これだけの企業とこの短期間にビジネスができる仕事はないんじゃないかなと思います。そういった企業の中でも特に優秀な方々と運良くビジネスができたからかもしれませんが、外資系スタートアップという視点から見た私の印象は「日本企業すげー」の一言です。自信を持って世界を狙っていいと思います。

こんな経験ができたのも、私を信じて明日どうなるかもわからないビジネスを必死に前に進めてくれたセールス&マーケティングスタッフ、毎日ものすごい量の問い合わせをこなしてくれているサポートスタッフのおかげです。そして、Eye-Fiカードの未来を感じて広めてくれたブロガーやディストリビューターの皆様と、半完成品の頃からEye-Fiを応援してくれたお客様がいたからこそ、いまでもこうしてEye-Fiカードを販売していられます。本当にありがとうございます。

最近、Eye-Fiからの発表がないことにお気づきの方々もいらっしゃるかと思います。他社からワイヤレスメモリーカードが出て来たり、Wi-Fi内蔵のカメラが続々と登場したり、そろそろ「カメラxワイヤレス」が当たり前の時代が見えてきた感があります。

4年というと長く感じますが、ほんの数週間のようにも思えます。社長としてこんなこと言ったらきっとダメなんですが、社員には「5周年はあっても、10周年はないと思って」と伝えます。
僕らはイノベーションを起こす事が使命なんです。「カメラxワイヤレス」が当たり前になったら、Eye-Fiカードなんて要らないんです。次のイノベーションを起こせずに現時点にしがみつくくらいなら、潔く消えた方がいい。もし、このチームで仕事したいなら、新しいイノベーションを起こさなきゃいけないんです。

2006年から「SDカードの中にWi-Fiを入れる」ということを考えてきたEye-Fi社がその先の未来を見ていないはずはありません。1年以上前から、Eye-Fi社はずっと先の未来を作り始めています。Eye-Fi社が創業から唱えてきた「もっと写真を簡単にする」というビジョンにおいて、ワイヤレスメモリーカードは一つのソリューションに過ぎません。あと数ヶ月で、その一部をお見せできると思います。

そんなことを考えながら過ごした4周年の日でしたが、こみ上げてくる感謝の気持ちと、これからがんばらなきゃって思う気持ちでいっぱいです。

これからもアイファイジャパン株式会社をよろしくお願いします。m(_ _)m

ささやかながら4周年企画やってます(笑)。よろしかったらどうぞ。

2 Responses to “Eye-Fi Japan が4才になりました。”

  1. 青木 Says:

    eye-fiって、かなり以前にこうしてほしいと言う提案と言うか希望と言うか、書いたことがありますがスルーされました。

    もちろん、HPからサポートを辿って行ったんですけどね。

    そう言う所をきちんとしない会社って、どんなに良い製品を作っても信用出来ないんですよね。

  2. Daisuke Tanaka Says:

    申し訳ありませんでした。できる限りメールにはご回答するように心がけておりますが、見落としてしまったことがあるかと思います。今後ともご意見等いただければ幸いです。よろしくお願い申し上げます。

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